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ブロックチェーンベースの不動産取引における将来

 

流動性と中央主権化が、(とりわけ海外物件を購入しようとしている)投資家に大きな影響を及ぼす不動産業界にとって、Propyの出現は歓迎すべきニュースである。物件所有権の電子的移転に関する国際的標準や包括的な技術は現時点では存在しておらず、現地の投資家向けに創出されたレガシーな登記システムには、所有権の国際移転を促進する十分な機能が備わっていない。

Propyは、クロスボーダーの物件購入に伴う問題の解決を目的とする国際的なピアツーピアの不動産マーケットプレイスである。これが、オンラインでの国際不動産のシームレスな購入を実現する世界初のブロックチェーンベースのネットワークであることは言うまでもない。

 

「Propy Registry」は、地域の法令に基づいた不動産取引を追跡・実行するために設計されたスマートコントラクトによって支えられている。Ethereumの飛躍的な発展を利用したPropy プラットフォーム上では、仲介者、買主、売主、タイトルエージェント、公証人が、既存の法的枠組みの範囲内で、秘密鍵を使用してブロックチェーンベースの取引を行うことができる。

Propy 上での取引は、ユーザーのウォレットと簡単に統合することができ、従来型の取引所で手軽に使用することができるERC20に準拠した「PRO」トークンによって支えられている。このトークンは、Propy Registryとのやり取りに、とりわけユーザーが所有権を変更する時や、新たな権利を登録する時に必要となる。

同社を率いるのは、創設者でありCEOであるNatalia Karayaneva氏である。彼女は不動産ディベロッパーおよびブロックチェーン・アドボケイトとしての広範な経歴を有している。Karayaneva氏は、3,400億ドル規模のクロスボーダー不動産取引市場に旋風を巻き起こす分散型の権利登記機能を備えたグローバル物件ストアのロードマップを作成した。

Karayaneva氏は自身の経歴に関し、以下のように語っている。「不動産ディベロッパーとしての12年間の経験において100~400戸のホリデー用住宅を建設し、外国人投資家に売却してきました。」「仲介人、弁護士、会計士から成る社内のチームは、クロスボーダーペイメントの支援、権利証書の発行支援に従事しています。プロのソフトウエアエンジニアとして、自動化によってあらゆる問題が解決されることを信じています。」

 

Propyは、ドバイ、モナコ、ロンドン、現EU加盟国いった成長市場の不動産に投資しようとする外国人の買主が直面する問題を解決することを目的として、2015年に設立された。当初のビジョンは、Airbnbと同様、グローバル都市に焦点を当てた使い勝手の良いリスティングプラットフォームを立ち上げ、購入プロセスを徐々に自動化していくことであった。

Karayaneva氏によると、2016年の初頭、複数のブロックチェーン起業家が、不動産業界に関連するニッチなアイデアを彼女に求めてきたという。これは彼女にとって、ブロックチェーンに関する知識を身に着け、それが不動産業界にもたらす可能性を見出すきっかけとなった。

これに関し、Karayaneva 氏は次のように語っている。「クロスボーダーペイメント・ソリューションの設計支援を、かつてDeloitteのブロックチェーン・アドボケイトであった友人のAlex Shelkovnikovに依頼したところ、暗号通貨エンジニアであり起業家でもあるAndrey Zamovskiyを紹介されました。Andreyはその後、チーフブロックチェーンアーキテクトとして当社のチームに参加しています。」

Zamovskiy氏は、デジタル資産の二重使用(double spending)というソリューションを不動産所有権の移転に適用するようにPropy チームに提案した。彼女はその時、ブロックチェーン技術は、しばしば信頼性を欠き、時には人を騙す環境を提供する不動産購入プロセスの自動化におけるミッシングリンクであったことを悟った。

Karayaneva氏は、国際不動産の投資家が直面する多くの問題についてもう少し詳しく聞かせてほしいという依頼に対し、次のように雄弁に語ってくれた。

「もちろん、クロスボーダー不動産取引には言語や文化の違いによる混乱が伴います。」 「しかし、どうひいき目にみても、長期的な遅延は、不動産業界の局所的でお役所的な性質、クロスボーダーペイメントの難しさ、あるいは取引のあらゆる側面に無数の第三者が関与する必要性によって引き起こされている可能性が高いことは否めません。最悪の場合、騙されるかもしれないという懸念や、取引に対する抵抗感が、買主に市場への参加を躊躇させることもありえます。これらの事柄によって市場の流動性が低下し、あらゆる問題が深刻化します。」

 

これらの問題を解決するためには、ます、Propy上でグローバル都市の不動産リストを統合し、翻訳する必要があります(データストレージの分散化も行う予定)。

次にブロックチェーンス上でスマートコントラクトを使用します。これによって仲介者、買主、売主、タイトルエージェント、公証人を含む各当事者が、Propy上で署名を施すことによって、既存の法的枠組みに沿った支払手続とペーパーワークから構成された取引を承認することができます。

注目すべきは、Propyに適用される法的枠組みは、カリフォルニア州の法律に準ずる米国のユースケースに基づくものであるということです。これにより、ゴールデンステート(カリフォルニア州の俗称)でみられるような素早い市場普及を見据えて、フォーカスを絞ることができます。

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