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マーク・ザッカーバーグ氏の2018年における個人的課題: Facebookの手直し

Facebookの CEOであるマーク・ザッカーバーグ氏は、2018年の使命として、外国からのプラットフォームへの干渉のほか、現在も続く嫌がらせや迷惑行為、ユーザーのメンタルヘルスへの潜在的な脅威を含む、Facebookが抱える多くの問題の解決を自らに課した。

ザッカーバーグ氏は木曜日、自身のFacebookページに「2018年の個人的課題は、これらの重要な問題を解決することです」と書き込んでいる。「間違いや悪用をすべて阻止するとは言いませんが、ポリシーの強制やツールの誤用防止において、我々は現在、多数の間違いを犯しています。これらを巧く解決することができれば、はるかに素晴らしい軌道の上で2018年を終えることができるでしょう。」

Facebookは2017年、次から次へと湧き出てくる問題により、詮索と監視の目にさらされた。それには、2016年米大統領選への干渉を目的とするロシアのアカウントによる広告の購入を認めたことや、広告のターゲティング機能により、人種差別的/軽蔑的な語彙を使用して潜在的顧客を見つけることを複数の企業に許したことが含まれる。

広告代理店HugeのCEOであるアーロンシャピロ氏は、Facebookは企業として成熟していく過程で4つの大きな課題に直面していると指摘。同社は社会的役割を見つけ、メンタルヘルスの問題の解決に取り組み、プライバシーに関するユーザーの懸念を和らげ、収益を増やしつつ妥当性を維持する必要があると主張した。また、FacebookはInstagram等の企業の取得においては素晴らしい仕事をしてきたが、その他の問題に関しては真剣な取り組みは見られなかったと述べている。

広告宣伝会社5WPRの設立者でCEOであるロン・トロシアン氏は、 Facebookが最も早急に解決すべき問題は「フェイクニュース」であると述べている。同氏の会社は大手テクノロジー企業の危機管理を手掛けている。

「私たちは、議論の余地はあるものの世界で最もパワフルな人物とされる米国の大統領が、毎日のようにフェイクニュースの問題について語るような時代に生きています」とトロシアン氏。「フェイクニュースの主要発信源はFacebookであるという報告を受けたら、是正措置を講じる必要があります。」

2009年以降、自己に課題を課すことを例年の慣わしとしてきたザッカーバーグ氏は、テクノロジー業界が現在直面している最も興味深い課題は「集中化と分散化の対立」の概念であり、人々はテクノロジーによって、自身の生活を支配するより大きな力が得られることを期待していたと書き込んでいる。しかし市場で優勢を誇るのは一握りのテクノロジー企業のみであることや、テクノロジーを使用して市民を監視する政府の行為により、人々は、テクノロジーを中央集権的な支配力であると感じるようになっている。

「これとは正反対の重要なトレンドも存在します。例えば暗号化や仮想通貨です。これらは中央集権制度から権力を取り去り、人々の手中に戻します」とザッカーバーグ氏。「その一方で、これらの技術にはコントロールが難しいリスクが伴います。その肯定的・否定的側面を掘り下げ、これらの技術を当社のサービスに取り入れることにより得られる最善の効果について研究するのは面白そうです。」

eMarketerの主席アナリストであるデボラ・A・ウィリアムソン氏は、Facebookが毎日10億人を超える人々に使用されているという事実は、理想的なコミュニケーションツールであると同時に、誤った情報を容易に拡散することができる方法でもあることを物語っているとし、人々は、自身の生活の大部分が大手テクノロジー企業にコントロールされていると感じているという所見を述べたうえで、Facebookは自社が公共認識に及ぼす影響をバランス化する方法を習得する必要があると忠告している。

「Facebookの最大の課題はおそらく、自己の力を認識し、その力が良い目的だけでなく悪い目的にも使用される可能性を認識し、後者に関して何らか手を打つことでしょう。」

5WPRのトロシアン氏は、ザッカーバーグ氏が問題を認識しているという事実は称賛に値し、前向きな姿勢を表しているとし、自身のFacebookページでそれを示唆することは知的な方法であると述べている。

「彼はインタビューを手配する必要も、屋上から大声で叫ぶ必要もありません。Facebookに投稿すれば、メッセージをコントロールできるのです。」

ザッカーバーグ氏の投稿の全テキスト:

私は自らに課題を課すことを例年の慣わしとしています。昨年は米国の全州を訪れ、365マイルを走破し、自宅用のAIを作成し、25冊の本を読み、中国語を学びました。

この習慣を始めたのは2009年からです。この年は深刻な不況であり、Facebookはまだ利益を出すことができておらず、Facebookを持続的なビジネスモデルにするために真剣に取り組む必要がありました。つまり非常に重要な年であり、そのことを忘れないように毎日ネクタイを締めて気合いを入れていました。

今現在、当時と全く同じ感情に襲われています。世界中に不安感と分断感が充満する中、悪用や嫌がらせからコミュニティを保護し、国家による干渉を阻止し、Facebook上で良い目的のために時間が費やされるように、Facebookには多くの手を加える必要があります。

今年の個人的課題は、これらの重要な問題の解決に注力することです。間違いや悪用をすべて阻止するとは言いませんが、ポリシーの強制やツールの誤用防止において、我々は現在、多数の間違いを犯しています。これらを巧く解決することができれば、はるかに素晴らしい軌道の上で2018年を終えることができるでしょう。

表面的に捉えると、それは個人的課題ではないと思われるかもしれません。しかし全く違ったことをやるよりも、これらの課題に集中して取り組むことにより、より多くのことを学べるような気がします。これらの課題は、歴史、市民学、 政治哲学、メディア、政府、そしてもちろんテクノロジーに関連するものです。専門家を集め、これらのトピックについて検討し、課題を解決していくことを楽しみにしています。

テクノロジーに関する最も興味深いトピックの1つとして、集中化と分散化の対立を挙げることができます。私たちの多くは、分散化を促進し、人々の権限を増大させるものであると信じて、技術を取り入れています。(Facebookの使命を示すスローガンはどれも「give people the power(人々に力を)」という4文字から始まります。) 1990年代と2000年代には、大多数の人々がテクノロジーが分散化の促進力になると信じていました。

しかし今日、多くの人々がそのような希望を失っています。一握りの大手テクノロジー企業の台頭や、テクノロジーを使用して市民を監視する政府の行為により、多くの人々が現在、テクノロジーは権力の分散ではなく、集中を促すものであると感じています。

これとは正反対の重要なトレンドも存在します。例えば暗号化や仮想通貨です。これらは中央集権制度から権力を取り去り、人々の手中に戻します。その一方で、これらの技術にはコントロールが難しいリスクが伴います。その肯定的・否定的側面を掘り下げ、これらの技術を当社のサービスに取り入れることにより得られる最善の効果について研究するのは面白そうです。

今年は自己改善における重要な年であり、現在直面している一連の課題への取り組みを通じて何かを学んでいくことを楽しみにしています。

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